腎臓は血液中の老廃物をろ過して尿として排泄する働きをしています。また様々なホルモンを産生して、血圧、電解質バランス(ナトリウムやカリウム、カルシウム、リンなどのバランス)、赤血球の産生調節など、体の恒常性の維持のために大切な働きをしています。高血圧や糖尿病、肥満、動脈硬化などがあると、腎臓に負担になり、徐々に腎機能が低下してくることがあります。
この徐々に腎機能が低下している状況を慢性腎臓病(chronic kidney diease)と呼びます。日本では成人の約5分の1、2000万人がCKDといわれています。
CKDは自覚症状がなく、健康診断や人間ドックで初めて指摘される方も多くいらっしゃいます。腎機能はクレアチニンという検査項目の値から推測することが多く、腎機能を表す数値として使われているのがeGFR(estimated GFR,推測糸球体ろ過量)と呼ばれるもので、健康診断などの結果にこの数値が書かれているのを目にした方も多いのではないでしょうか。